至上の愛を(コニー・ブロックウェイ)

2014年11月02日

至上の愛を(コニー・ブロックウェイ)

 マクレアンシリーズの最終巻である、『至上の愛を』はカー伯爵の末っ子、フィアと『宿命の絆に導かれて』のヒロインフェイバーの兄であり、マクレアン一族の長トマス・ダンが主人公となっています。

 フィアはけなげで可愛らしい子だと思います。伯爵の子供であるという事実に2人の兄以上におびえ、伯爵から自由になるという夢のためにスコットランド人の男性と結婚しました。誤算は彼に子供が2人いたことと、フィアがその子供を愛してしまった事でしょう(もちろん家族愛ですが・・・)。旦那の死後、カー伯爵に連れ戻されたフィアは伯爵が望むとおり男を虜にする悪女を演じてきました。彼女は長年の生活の糧から感情を完全に押し隠す事を学んできていました。

 ダンは伯爵を憎み、メリックの家族を憎みました。それゆえにフィアに辛く当たります。フィアに対して欲望を感じていますが、同時にひどく憎んでいるために、ひどい態度で接しました。ダンの友人のジェームズがフィアの虜になっていると思い込み、彼女をひどく責めます。そして、ジェームズを救うという目的を掲げ、フィアを家から連れ出しました(誘拐?)。トマスは、彼女が人を騙しても欲している屋敷を義理の息子に与えるつもりだという事も、ジェームズは過去、フィアに助けられたという恩から彼女に力を貸しているということも知らずにただ、フィアを憎み、同時に欲しました。フィアをメイデンズ・ブラッシュに連れてきたトマスはフィアと共に時を過ごす内にフィアが隠してきた内面に気がつきました。
 そして、2人が結ばれた後、フィアは伯爵を脅す道具を手にします。それを見たトマスはフィアを誤解し、フィアが忘れたいと望んでいた『カー伯爵の娘』である事を思い出させてしまいました。
 一度は壊れた2人の恋が、この後でどう運んでいくのか、目を離せません。

 フィアには幼い頃から側にいてくれた醜いがフィアを理解し、愛してくれる乳母がいました。それが、グンナです。顔の半分が焼け爛れ、醜くなった老婆が最後の最後でとんでもないことを言っていました。彼女がカー伯爵が殺したジェネット・マクレアンだというのです。伯爵にがけの上から落とされた彼女は軌跡的に一命を取りとめ、海を流され、漁師に助けられたというのです。
 でも、カー伯爵ががけから落ちた後にやってきた人たちに彼女は「ここから落ちて助かった人はいない」と言いました。それを聞いた私ははじめ「ジャネットだ」と言ったのは嘘だったのかと思いました。でも、後から来た人々はカー伯爵とグンナの話は聞いていません。そして、ジャネットが生きていることを知っているのはジャネットであるグンナのみ。それならば、やはり彼らに言ったことが嘘でカー伯爵に語ったことが本当の事のような気がします。実際にどうなのかは出ていませんが、ジャネットが生きていたと考えたいなと思いました。

 コニー・ブロックウェイは私が今一番好きなロマンス小説家です(私が読んだ本を見ればわかるかもしれませんが・・・)。新たに彼女の話が読めるときを楽しみに待ちたいと思います。


車を買い替えを考えているのですが、……何かいい中古車の選び方って、ないかな???



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